愛人はオートバイ

オートバイを愛人に見立てて妄想しまくる変態ブログ!もと『48歳リターンライダーがハーレーのオーナーを目指す!』からタイトル変更しました。

ジャイアントキリング!

ジャイアントキリング

 

サッカー漫画でのタイトルで、最近はお馴染みになった言葉だ。

 

弱いやつが強大な敵をぶっ倒す。

 

スポーツにおいてこれほど面白いことはない。

 

ここ最近だと、ラグビー日本代表の快進撃はまさにジャイアントキリングの連続。

もはや予選無敗であれば、日本は逆にジャイアントの方に入るかもね。

 

 

長男のニイニイ君(仮名小五)はサッカーをやっている。

所属のスポーツ少年団のチームは、約30チームあるこの地域では超弱小チームだ。

 

他のチームからすると、予選リーグにニイニイのチームが有れば、白星は1つ取ったも同じ。そんな感じの弱さなのだ。

 

そして、この地域には、全国で三位になるほどで、Jリーグのジュニアチームにも勝てるぐらいの強豪や、そこと対等に渡り合えるチームが三つ、そのうちの一つは、日本代表を二人、Jリーガーも何人か輩出してるFというチームがある。

 

そんな中で、弱小の我がニイニイのチームはコーチの根気強い指導のお陰で、今年に入ってからは、予選リーグはなんとか突破できるぐらいにじわじわと強さを、増してきた。

 

 

そして、今週の土日で行われたサッカー大会。

予選を2位で通過し、決勝トーナメントへ!

そして強豪だらけの準決勝まで残った。

残念ながら、準決勝で敗退し、三位決定戦に回ったが、ここまできただけでも長年弱小だった彼らにとってはミラクルだった。

そして三位決定戦は、先程出てきた日本代表も輩出してるFサッカークラブ。

今まで一度も勝ったことがない。そして、負け方も半端ない。

過去の対戦記録を見ると、0-6  0-12  0-4 0-5

と、サッカーの試合の点差どころではない負け方、しかも負けだけではない、一点も取れていないのだ。

 

三位決定戦でウチと当たるなら、Fサッカークラブにしてみれば、試合せずとも銅メダルはいただき!という感じだったろう。

 

ところがである。

コーチが丁寧に指導し続けた我がチームは、前半、必死のディフェンスで相手に一点も許さなかった。そして後半、交代枠を使わずに相手チームとの一歩も譲らぬ好ゲームを展開。

サイドハーフのニイニイ君は、一人でドリブル突破し、二度シュートを放ったが決まらず、相手のカウンターを喰らうものの、キーパーが好セーブを連発。

0対0のまま、時間がなくなっていく中、相手チームのファールでFKのチャンスを得ると、チームメイトのキッカーの蹴ったボールは見事に弧を描いてネットに突き刺さった!

残り時間はあと、数分、早くホイッスルよ鳴ってくれー。

Fチームが怒涛の攻撃を仕掛ける中、誰一人交代しなかった、疲弊しきっているはずの子供たちが、必死にディフェンスをする。

集中している。

そして、ついに試合終了を告げるホイッスルが鳴った。

 

父兄席で歓声が上がる中、俺はパーカーのフードをかぶり、顔を隠して、足早に父兄席から足早に離れた。

 

嬉しすぎて、泣いてしまったのだ。涙どころか嗚咽を漏らすほどだった。

 

実は、ニイニイ君は3歳からサッカーをやっている。ニイニイはレフティで、通ったサッカースクールでは、3歳にしてはドリブルが上手いと言われ、一人で何人もドリブル突破してポンポン点を決めていた。

 

小学校に上がる時に、それまでいっしょにスクールに通っていた仲間とバラバラになった。

それぞれみんな強豪チームに入っていく中、ニイニイは自分の小学校のチームを選んだ。

 

そして、もとチームメイトだった友達が、強豪チームで優勝したり、全国大会に行く中で、自分だけは弱小チームに入り、どんどん追い越されていってしまったのだ。

そして、今回当たったFサッカークラブにも、昔スクールで共にプレイした仲間がいたのだ。

それでもニイニイ君は、自分のチームが大好きで、いつか、あいつらに勝ってやる!と言い続けてきた。

そして、その日がやっと来たのだ。

 

初めて実力でもぎ取ったトロフィーを持った子供達の表情はいままでで一番の顔だった。

 

家に帰ってきたニイニイ君に、良かったな、トロフィーもらえて!と言ったら、

でも三位じゃん!と素っ気ない。

勝ったのは嬉しいけど、いつか一番になりたいんだよ。

なんて言ってのけた。

 

一人前のアスリートみたいなことを言いやがる。

 

5年かけて成し遂げたジャイアンキリング。

弱小でもいいじゃないか。

王者であるより常に挑戦者たれ!

またいつかジャイアントキリングを起こしてくれよ!

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