いざバイク屋さんへ その③
さあ、前回まで二軒のバイク屋さんをめぐり、バイクの大きさ、値段と、さらなる難問がふりかかるイチイチ、3軒目のバイク屋さんで待ち受けるものは?
レッドバロンさんを後にした俺は、地元でも評判のバイク屋さんTモータースへ向かった。
俺「こんにちは、見るだけでもいいですか?」
お店の若い整備士さんが、整備中の手を止めて、にっこりしながら、店内の冷蔵庫から缶のおーいお茶を取り出し、「どうぞ。サービスです」と渡してくれた。
他にも何人かスタッフがいて、整備したり、ほかのお客さんの相手をしている。
ここのバイク屋さんは店内に整備ブースがあり、整備作業が誰でも見ることができる。
昔ながらのバイク屋さんといった感じだ。
「今は何か乗ってるんですか?」
俺「いや、昔乗ってたんですけど、30年近く遠ざかってて、久しぶりに乗ってみたくなったんですよ」
「好きなタイプとかあります?」
俺「ネイキッドタイプが好きなんですよ。あと、中免(普通自動二輪)なんですけど、置き場所の関係で原付2種(125CC未満のバイク)でいいのないかなって思って。」
「中古車でよければ、隣のブースにある在庫お見せしますよ」
そういって若い整備士さんは、お店の隣にあるドーム型テントに案内してくれた。
「原付2種だとこのへんですね。」
俺が候補に挙げてたエイプ100を出してくれた。
「あとは、今50ccしかにですけど、カブとかかな。」
両方のバイクに跨ってみた。
カブは50ccだから少し小柄だけど、エイプは思ってたより大きく、家の駐車場には置けそうにない。
「カブの新車ありますけど、見てみます?」
俺「ぜひ!」
俺「新車だといくらぐらいですかね」
「乗り出しで37万ぐらいかな?」
俺「!!カブってけっこうなお値段なんですね。」
俺は、若い整備士さんに、お茶のお礼を言って、また来ますとお店を後にした。
家路につきながら、車の中で考えた。
あれをこうしてこうしてああして。。。。
いやいや、あっちのあれをこうして。。。
ダメだ、こっちをああして。。。
どう考えても無理だ。
ウチの車庫は今乗ってる中古のヴェルファイヤがドーン、その前に大人の自転車二台。
横のスペースに子供たちの自転車二台。
そのうちの一台を玄関前に持ってきても、とてもバイクを置けるスペースはない。
ちなみに玄関前は段差があり、バイクを上げることは不可能。
モンキーならなんとか置けそうだが、予算オーバーだし、いずれにしても嫁の説得が必要(これが最も大きな難所である)
やっぱ無理かなあ、、、
でもあきらめたくないなあ。。。
置き場所がない、予算がない、
でも乗りたい、、、、
諦めるな!
考えうるありとあらゆる方策を試してみよう!
今諦めたら、20年後の俺がきっと悲しむだろう。
あのときバイクに乗ってたら、人生が変わっていただろうと、、、
家に帰ると娘(小1)が走ってきて、
「パパ、バイク買ってきた?」
「今日は見てきただけだよ」
「なーんだ、でも今度バイク屋さんにアタシも連れてってね」
おお!いいぞいいぞ!
娘よ!お前は俺の勇気の源泉だ!!
次回へ続くよ。
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